
サプライチェーン寸断にAIで備える。「Resilire AI Agent」がリスク対応シナリオを自動立案
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株式会社Resilireは、サプライチェーンリスク管理サービス「Resilire」の新機能として、生成AIを活用した「Resilire AI Agent」の提供を開始しました。災害や地政学リスクなど、予測困難な事態に直面した際の最適な対応シナリオをAIが自動で立案し、企業の迅速な意思決定を支援します。
ポイント
- 1AIがリスク発生時の影響を分析し、最適な対応シナリオを自動で提示
- 2散在する調達データをAIが自動で整理・名寄せし、サプライチェーン網を可視化
- 3潜在的なリスクや供給のボトルネックを予測し、事前の対策立案を支援
AIがサプライチェーンの「次の一手」を提示
株式会社Resilireが発表した「Resilire AI Agent」は、サプライチェーンのリスク管理をAIで自動化する新機能です。この機能は、自社のサプライチェーンデータと、市場の変化や地政学リスクといった外部情報を統合・解析。リスクの分析から影響判断、さらには具体的な対応策の提示までを自動で行います。これにより、従来は数日を要していた複雑な判断を短時間で下すことが可能になり、予測が難しい事態への対応力を高めます。
頻発する供給網リスクへの処方箋
近年、サイバー攻撃や自然災害、地政学的な緊張の高まりなど、企業のサプライチェーンを脅かすリスクは多様化・複雑化しています。調達先が多層化する中でデータは分断され、リスク分析も担当者の経験に頼りがちになるなど、いざという時の対応の遅れが大きな課題でした。同社には顧客から「未来のリスクを予測し、先手を打ちたい」という声が多く寄せられており、こうした背景から「Resilire AI Agent」の開発に至ったとのことです。
データ整理から代替サプライヤー推薦まで
「Resilire AI Agent」は、多岐にわたる機能で企業の調達・生産体制を支えます。例えば、ExcelやCSVで管理されている形式の異なるデータをAIが自動で補完・名寄せし、サプライチェーンの正確な可視化を実現。さらに、外部の公開情報を解析して潜在的なリスクを予測したり、供給が集中しているボトルネックを特定したりすることで、問題が表面化する前の事前対応を促します。万が一、ある拠点の生産が停止した際には、その影響範囲を即座に算出し、条件に合う代替サプライヤーの候補を自動で提案する機能も備えています。
より強靭なサプライチェーンの実現へ
今回発表された新機能の一部は、2026年春頃までに順次実装される予定です。Resilireは今後、「Resilire AI Agent」をさらに進化させ、リスクの把握から判断、そして対策の実行までを一気通貫で支援することを目指すとしています。AIが人の意思決定を補完することで、よりしなやかで強いサプライチェーンの実現に貢献していく考えです。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
サプライチェーン管理は属人化しがちな領域ですが、AIがデータ分析から対応策の提案まで担うことで、業務の標準化と高度化が一気に進みそうです。企業の「備える力」を大きく引き上げる可能性を感じますね。

















