
GFLOPS、評価AI搭載「AskDona Batch Assessment」を提供開始。システムリスク評価を効率化
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株式会社GFLOPSと株式会社JSOLは、法人向け生成AIプラットフォーム「AskDona」の新機能として、評価AIエージェントを搭載した「Batch Assessment」を本格的に提供開始すると発表しました。JSOL社内での実証検証では、システムリスクアセスメント業務にかかる工数を年間約2,000時間削減できることが確認されており、業務の大幅な効率化が期待されます。
ポイント
- 1評価AIエージェントがアセスメント業務を自動化し、90%以上の判定精度を実現
- 2JSOLでの検証では、年間4,300時間の業務を約45%削減できることを確認
- 3IT統制やコンプライアンスチェックなど、他の評価業務にも応用可能な高い汎用性
年間2,000時間の工数削減効果を実証
GFLOPSとJSOLが本格提供を開始する「Batch Assessment」は、GFLOPSが提供する高精度なRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を応用した新機能です。今回の発表に先立ち、両社はJSOLの社内システムを対象に、システムリスクアセスメント業務の効率化に向けた検証を実施。その結果、これまで年間約4,300時間(約570人日)を要していた業務を、年間約2,300時間(約300人日)まで削減できる見込みが立ったとのことです。これは1システムあたり平均45%、年間で約2,000時間(約270人日)もの工数削減に相当します。
属人化しがちな評価業務の課題を解決
特に金融機関では、金融庁のガイドラインに基づき、情報システムに潜むリスクを調査・評価するシステムリスクアセスメントが求められます。しかし、JSOLではSMBCグループが定める400項目もの評価基準があり、担当者による解釈のばらつきや、膨大な確認作業が大きな業務負担となっていました。今回の検証では、こうした課題に対し、AIエージェントが社内文書から適切な根拠を調査し、一次評価を担うことで業務効率化を目指しました。
9割以上の精度で自動判定、根拠も提示
検証は「技術検証」と「業務適用」の2段階で実施されました。「技術検証」では、AIエージェントによる判定精度が90%以上であることが確認されています。この機能の特徴は、評価に必要な情報が不足している場合、AIが推測で判断するのではなく「評価不可」と判定し、不足している情報を提示する点にあります。これにより、担当者はAIの評価結果と、その根拠となる参照箇所を確認するだけで済むようになり、評価プロセスの標準化と明確化を支援します。
幅広いアセスメント業務への展開も
「Batch Assessment」は、事前に定義された評価項目に対し、AIエージェントが関連資料をもとに自動で判定を行う機能です。評価基準と参照するナレッジを変更することで、システムリスクアセスメントだけでなく、IT統制評価やコンプライアンスチェックといった、幅広いアセスメント業務にも柔軟に適用できるとしています。今後、GFLOPSとJSOLは共同販売パートナーとして、本機能の本格提供を進めていく予定です。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
規制の厳しい金融分野でのアセスメント業務は、AIにとって得意分野かもしれませんね。判断の根拠を明確に示し、情報不足なら「判断不可」とする堅実さが、実務での信頼につながりそうです。

















