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Anthropic、新AIモデル「Claude Mythos Preview」発表、自律的に脆弱性を発見可能に
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Anthropic、新AIモデル「Claude Mythos Preview」発表、自律的に脆弱性を発見可能に

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Anthropicは、新たな汎用言語モデル「Claude Mythos Preview」を発表しました。このモデルは、あらゆる主要なOSやWebブラウザーにおいて、未発見の脆弱性(ゼロデイ)を自律的に発見し、それを悪用する攻撃コードまで生成できる能力を持つとしています。同社はこの能力を防御側に先んじて活用するため、重要なソフトウェアの保護を目的とした「Project Glasswing」を開始しました。これは、AIがサイバーセキュリティの攻防のバランスを大きく変えうる可能性を示しています。

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ポイント

  • 1
    主要OS・ブラウザーのゼロデイ脆弱性を自律的に発見・悪用
  • 2
    非専門家でも一晩で遠隔コード実行攻撃を作成可能に
  • 3
    防御側の対応を急ぐため「Project Glasswing」を開始

従来モデルを凌駕する攻撃能力

Anthropicの研究チームによると、Mythos Previewはテストにおいて、OpenBSD、FreeBSD、Linuxカーネル、FFmpeg、主要Webブラウザーなど、広範なソフトウェアで未発見の脆弱性を特定しました。特に、27年前から存在したOpenBSDのバグや、16年前のFFmpegの脆弱性を発見した事例が紹介されています。

これらは単なるバグの発見に留まらず、実際にシステムを乗っ取るための「エクスプロイト」(攻撃コード)までを完全自律で生成します。例えば、FreeBSDのNFSサーバーにおける17年前の脆弱性を悪用し、未認証の攻撃者がルート権限を取得するリモートコード実行攻撃を構築しました。同社のNicholas Carlini氏らは、このような複雑なエクスプロイトの開発が、専門家でも数週間かかる作業を、Mythos Previewは数時間で完了させたと述べています。

非専門家でも可能になる高度な攻撃

脅威はその高度さだけではありません。Anthropicのセキュリティ訓練を受けていないエンジニアでも、Mythos Previewに「遠隔コード実行の脆弱性を探して」と依頼するだけで、翌朝には完成した攻撃コードを受け取ることができたといいます。これは、高度なサイバー攻撃の実行に必要な専門知識のハードルが、AIによって劇的に下がることを意味します。

同社は、昨月公開した「Opus 4.6」モデルが自律的なエクスプロイト開発でほぼ0%の成功率だったのに対し、Mythos Previewは同じテストで181回の成功を収めたと比較しており、能力の飛躍的進化を強調しています。

防御側への呼びかけと「Project Glasswing」

このような強力な能力が広く利用可能になる前に、防御側の態勢を強化する必要があるとして、Anthropicは「Project Glasswing」を開始しました。これは、重要な産業パートナーやオープンソース開発者に限ってMythos Previewへのアクセスを提供し、最も重要なシステムの保護を支援する取り組みです。

同時に同社は、一般の防御側に対しても、現在公開されている最先端モデル(Claude Opus 4.6等)を活用した脆弱性発見の実践を早急に始めること、パッチ適用サイクルの短縮、インシデント対応の自動化などを呼びかけています。Anthropicは、長期的にはこのようなAIが防御側により大きな利益をもたらすと期待しつつも、過渡期には混乱が生じうるとして、業界全体での協調行動の必要性を訴えています。

Q&A

Q. Claude Mythos Previewとは何ですか?

A. Anthropicが開発した新しいAI言語モデルで、ソフトウェアの未発見の脆弱性を自律的に探し出し、それを悪用する攻撃コードまで生成できる能力を持ちます。

Q. これまでのAIモデルと何が違うのでしょうか?

A. 従来モデルが脆弱性の「発見」に留まっていたのに対し、Mythos Previewは発見した脆弱性を実際に攻撃に使える形の「エクスプロイト」まで自動生成できる点が大きく進化しています。

Q. 「Project Glasswing」は誰を対象にしているのですか?

A. 重要な社会インフラを担う企業や、広く利用されるオープンソースソフトウェアの開発者など、特に防御が急がれる「重要な産業パートナー」を対象としています。

O!Productニュース編集部

O!Productニュース編集部からのコメント

非専門家が「一晩で遠隔コード実行攻撃を作れる」という記述が最も現実味を感じます。社内の情シス担当は、従来の「専門家による攻撃」を想定した対策の見直しが必要になるかもしれません。

引用元:Anthropic

この記事の著者

O!Productニュース編集部

O!Productニュース編集部は、IT・SaaS・AI業界のニュースをリアルタイムに解析・発信するメディアチームです。ビジネス向けのプロダクトに関する最新情報をなるべく分かりやすく簡潔にまとめてニュースを提供します。
「日本のすべての企業に、AIトランスフォーメーションを。」をミッションに掲げているGigantic Technologies株式会社によって運営されています。
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