
商用利用可能な高性能日本語LLM『FLUX Japanese LLM』公開、金融特化モデルも展開
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株式会社FLUXが、最高水準の日本語性能を持つ大規模言語モデル(LLM)「FLUX Japanese LLM」を開発し、公開しました。このモデルは、オープンソースの日本語LLMの性能を測るベンチマークで、現在1位のモデルを上回るスコアを記録(2025年9月24日時点)。独自の新しい手法により、日本語能力をピンポイントで強化することに成功したといいます。
ポイント
- 1日本語能力だけを鍛える新手法「Precise-tuning」を開発
- 2オープンな日本語LLMベンチマークで首位を超えるスコアを記録
- 3金融業界向けモデルも開発、商用利用可能なライセンスで公開
従来の課題を克服する新アプローチ
株式会社FLUXは、新たな大規模言語モデル(LLM)「FLUX Japanese LLM」を発表しました。このモデルは、オープンな日本語LLMの性能ランキング「オープン日本語LLMリーダーボード」において、既存の1位を上回るスコアを獲得しており、その性能の高さが示されています。
今回の開発の核となったのが、独自の新手法「Precise-tuning」です。従来のLLM開発では、日本語データを学習させると、推論能力など他の性能が低下してしまう課題がありました。FLUXの新手法は、日本語の知識に関わる部分だけを特定し、ピンポイントで学習させるアプローチ。これにより、ベースモデルが持つ高い性能を維持したまま、日本語能力だけを効率的に向上させることに成功しました。
ビジネス応用を見据えた展開
FLUXは、開発したモデル「FLUX-Japanese-Qwen」を、商用利用も可能なライセンス(Apache License 2.0)で一般公開しています。これにより、多くの開発者や企業が最新の日本語LLMを手軽に利用できるようになります。
さらに、この技術を応用し、第一弾として金融業界に特化したモデルも作成。日本特有の金融ガイドラインや専門用語などを学習させており、より専門的な業務での活用が期待されます。モデル自体は比較的小さなサイズで、企業内サーバー(オンプレミス)での運用も可能なため、コストを抑えつつ、セキュリティを確保しやすい点も特徴です。FLUXは今後、他の業界に特化したモデルの開発も進める方針です。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
AIの「日本語の壁」を乗り越える面白いアプローチですね。必要な部分だけ学習させることで、コストや性能劣化を抑えられるのは実用的です。金融を皮切りに、様々な業界特化モデルが登場することに期待が高まります。