
デンソー、Teachme Bizで年間約3,300時間創出、動画×AIで技能伝承を加速
公開日:
株式会社デンソーの工機部が、スタディストのAIマニュアル「Teachme Biz」を導入し、2025年度に年間約3,300時間の工数創出を実現しました。製造現場では熟練者のノウハウ継承が課題でしたが、動画とAIを活用することで、文章化が難しい技能を誰でも共有できる仕組みを構築しています。この取り組みにより、ベテランの暗黙知が組織の資産へと変わり、国内外での人材育成が加速しています。
ポイント
- 1動画撮影とAIテキスト生成でマニュアル作成時間を約半分に短縮
- 2QRコードで設備から直接マニュアルを参照可能にし、現場の検索手間を解消
- 3自動翻訳機能により多言語対応を進め、海外拠点との双方向の技能伝承を目指す
導入の背景:言語化の壁と技能伝承の課題
デンソー工機部は、社内向けの専用機設備を手がける高い技術力を要する部署です。熟練者と若手エンジニアの間には大きな技術ギャップがあり、ノウハウを標準化して誰もが同じ品質で作業できる仕組みが求められていました。しかし、従来はExcelやPowerPointで各自がマニュアルを作成していたため、形式や内容がバラバラで情報が点在していました。さらに、熟練者の多くは文章を書くことや言語化を苦手としており、マニュアルを英訳しても現地に正確に伝わらないという問題がありました。
Teachme Bizの活用方法
Teachme Bizは、動画とAIを組み合わせることで、言語化が難しい作業手順も撮影するだけでマニュアル化できます。AIが動画から自動でテキストを生成するため、習熟した作成者ではマニュアル作成時間が従来の約半分に短縮された事例もあります。また、設備や作業場所に貼ったQRコードをスマートフォンで読み取ると、必要なマニュアルにすぐにアクセスできるようになりました。さらに、自動翻訳機能によって日本語のマニュアルを複数言語に変換でき、海外拠点のスタッフが現地の設備に合わせてマニュアルを更新・編集する双方向の仕組みの構築も目指しています。
導入後の成果
導入前は教育や情報共有に多くの時間を費やしていましたが、2025年度には工機部全体で年間約3,300時間の工数創出を達成しました。熟練者がマンツーマンで行っていた新人教育の負担が減り、その時間を高度な技術開発などに充てられるようになっています。また、ベテランの頭の中にあった暗黙知が動画マニュアルとして可視化・蓄積され、組織の資産へと変わりました。新人が動画を参照しながら自ら確認・実践できる場面が増え、教える側と教わる側の認識のズレも解消されています。当初は組立・電気担当から始まった活用範囲は、現在では生産管理・部品加工を含む工機部全体に広がっています。
今後の展望
デンソー工機部は、この取り組みを製造サイドの設備オペレーターや保全担当者へも展開する予定です。海外拠点との双方向の技能伝承の仕組みをさらに強化し、デンソーグループ全体の生産性向上と技能伝承プラットフォームの確立を目指しています。さらに、このモデルを日本の製造業全体に広げていく方針です。工機部長の伊東貴博氏は、「誰が、どこで見ても一発でわかるグローバルスタンダードを実現したい」とコメントしています。
Q&A
Q. Teachme Bizとは何ですか?
A. 動画や画像からAIが自動でマニュアルを生成し、現場で簡単に共有・更新できるツールです。文章が苦手な人でも、撮影するだけで手順を標準化できます。
Q. なぜデンソーはTeachme Bizを導入したのですか?
A. 熟練者のノウハウを形式化して若手に継承するためです。従来の文書マニュアルでは、言語化の難しさや情報のばらつきが課題でした。
Q. 年間約3,300時間の工数創出はどのように実現しましたか?
A. マニュアル作成や教育にかかる時間が削減されたことによります。特に新人教育の負担が減り、熟練者がより高度な業務に集中できるようになりました。
関連リンク

O!Productニュース編集部からのコメント
動画とAIでマニュアル作成時間が半分になるのは大きいですね。現場の暗黙知を組織の資産に変える一手として、製造業の担当者には刺さる事例です。
引用元:PR TIMES
この記事の著者
O!Productニュース編集部


関連ニュース

スギノマシン、営業の声をkintoneに自動蓄積する「Front Agent」導入

NOVEL、Excel属人化をAIで解消する「業務システム健診」開始

SHIFT、議事録作成工数を約90%削減するMiiTel AI 3製品を導入

Trust、金融機関のレガシーシステム可視化をAIで支援する「Trust TLanP®」SaaS版を提供開始

「マニュアル博士」が企業のDX基盤強化へ、WEBマニュアル作成・管理ツールをリリース

ダイヤ工業、Google Workspace移行でGemini活用率70%超を達成

対話型AIカスタマーサポート「DESKA」正式リリース、中小企業の問い合わせ対応を自動化

3日かかっていた修理が1日に、M2Xが丸五の設備保全DX事例を公開

M2X、本州化学工業の導入事例を公開 保全の情報一元化と技術伝承を実現


















