
エンボディドAI開発の壁を破る、Nexdataが高品質データサービスを提供開始
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AIが物理世界で活動する「エンボディドAI」への期待が高まる中、その開発を阻む最大の壁である「学習データ」の課題解決を目指す新サービスが登場しました。Datatang株式会社は、エンボディドAI向けに高品質なデータを提供する「Nexdata」ブランドのサービスを本格的に開始したと発表しました。
ポイント
- 1「データ収集コスト・標準化・動的データ不足」という3大課題に対応
- 2「既製データセット」と個別要件に応える「カスタマイズ収集」の両輪で開発を支援
- 3米・独・中に「データ収集センター」を設置、希少シーンの再現や高精度なデータ取得を実現
AI開発のボトルネック「データ問題」に挑む
AIが単なる計算機から、現実世界で対話し、行動する「身体」を持つ存在へと進化する中で、エンボディドAIは次世代の技術として大きな注目を集めています。しかし、その実用化には、高品質な学習データをいかに確保するかが最大の課題となっていました。
Datatang株式会社の発表によると、現在の開発現場では、データ収集コストの高騰、業界標準の欠如、そして人間と環境がリアルタイムで相互作用するような「動的データ」の不足という、3つの大きな壁に直面しているといいます。
「既製」と「特注」の両面から開発をサポート
今回Nexdataが開始したサービスは、こうした課題を解決するため、2つのアプローチを提供します。一つは、すぐに利用可能な高品質な既製データセットです。第一人称視点のインタラクション動画や、リアルタイム対話動画、3Dハンドジェスチャーなど、多様なニーズに応える4種類のデータセットが用意されています。
もう一つの柱が、顧客の要件に応じてデータを収集・作成するカスタマイズサービスです。アメリカ、ドイツ、中国の3カ国に合計20箇所のエンボディドAI専用「データ収集センター」を設置。RGBカメラや深度センサー、音声マイクなどを同期させ、高精度なデータをワンストップで提供できる体制を整えました。
希少なシーンの再現も可能に
このデータ収集センターでは、「転倒」や「緊急回避」といった、現実世界では収集が難しい希少なシーンを再現することも可能です。これにより、ロボットの安全性や汎用性を高めるための重要なデータを効率的に得られるようになります。
Nexdataは今後、シミュレーションと実データを組み合わせた収集環境の整備なども進め、エンボディドAI開発における「データ基盤」としての役割を強化していく方針です。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
AIが頭脳だけでなく「身体」を持つ時代が近づいていますね。その心臓部となるのが高品質なデータ。特に希少な状況を再現できる点は、自動運転や介護ロボットなど、安全性に関わる分野での活用に期待が持てます。

























