
東京システムハウス、AIでCOBOLテストデータを自動作成する支援サービスを開始
公開日:
東京システムハウス株式会社は10月8日、AIと静的解析を使う「テスト支援サービス」を提供開始しました。メインフレームやオフコンからの移行に向け、JCL単位で関連資産を解析し、テストデータとテスト仕様書を作成します。現在の対象はバッチ処理のテストデータ作成です。現行システムの実データを提供せずに準備でき、COBOL特有の数値形式にも対応します。
注目ポイント
- 1JCL単位で関連プログラムを解析し、バッチ処理のテストデータと仕様書を作成
- 2JCL・COBOL・COPY句からデータを作り、現行環境の実データは提供不要
- 3固定長順編成ファイルで出力し、パック10進数などCOBOLの形式に対応
提供開始の背景
メインフレームやオフコン上の基幹システムは、ハードウェアの保守終了やCOBOL技術者の減少を背景に、オープン環境への移行需要が高まっています。移行プロジェクトでは、動作確認に用いるテストデータの準備が大きな負担となっています。テストデータの作成には現行システムの仕様に精通した要員が必要ですが、日常業務と並行して十分な体制を確保することは容易ではありません。テストデータの準備が不十分だと、後続工程での不具合調査が長期化し、プロジェクト全体の遅延につながります。東京システムハウスは、メインフレーム・マイグレーション・サービスで培った資産解析のノウハウと生成AIを組み合わせ、テストデータ作成を自動化する本サービスを開発しました。
サービスの特長
本サービスの特長は3点あります。1点目は、ジョブの実行単位であるJCLを起点に関連プログラムを解析する点です。プログラム単体ではなくJCL単位で解析することで、ジョブの実行に必要な入力データを特定し、テスト仕様書を自動で作成します。解析エンジンには、同社が提供する「AIベテランエンジニア」を活用しています。2点目は、COBOL特有のデータ形式に対応したテストデータを自動生成する点です。固定長順編成ファイル形式で出力し、ゾーン10進数やパック10進数、2進数、浮動小数点などに対応します。データベースを利用するプログラムのテストデータも作成できます。3点目は、現行データに依存しないテスト準備が可能な点です。JCL・COBOL・COPY句などの資産を解析するため、現行システムから実データを抽出する必要がありません。
自動作成されるテスト仕様書
自動作成するテスト仕様書には、テストの目的、範囲、テストケース、ファイルの項目定義、期待する出力内容が記載されます。
現在の提供範囲は、バッチ処理のテストデータ作成です。テストの自動実行や自動評価までを現在提供しているという発表ではありません。
今後の展望
今後は、作成したデータの実行環境への自動配置、テストの自動実行・評価、オンライン処理のテストなどへの拡大を予定しています。これらは、現在のバッチ処理向けデータ作成とは区別した今後の計画です。
Q&A
Q. テスト支援サービスとは何ですか?
A. JCLを起点に資産を解析し、テストデータと仕様書をAIで作成するサービスです。現在はバッチ処理のテストデータ作成が対象です。
Q. 現行環境の実データは必要ですか?
A. 実データの提供は不要です。JCL・COBOL・COPY句などの資産を解析して作成するため、現行環境から実データを抽出せずに準備します。
Q. どのような形式に対応しますか?
A. 固定長順編成ファイルで出力します。ゾーン10進数、パック10進数、2進数、浮動小数点など、COBOL特有の形式にも対応します。
関連リンク

O!Productニュース編集部からのコメント
現行の実データを抽出せずに準備できる点が、基幹システムの移行担当者に役立ちそうです。テスト用データの受け渡し方法を検討する材料になります。
引用元:PR TIMES
この記事の著者
O!Productニュース編集部
