
TOPPAN、AIコマース時代を見据え店舗データを活用する「RX」支援サービスを開始
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TOPPAN株式会社は、リアル店舗や営業拠点などが持つ価値を最大化する「リアル・トランスフォーメーション(RX)」化支援サービスを2025年12月下旬より提供開始すると発表しました。今後拡大が見込まれるAIコマース時代において、リアルな接点での体験価値を競争力の源泉とすることを目指し、企業のビジネス変革を支援します。
ポイント
- 1リアル店舗での顧客・従業員の行動データを統合・分析する「RXデータ基盤」が中核
- 2AIを活用し、優れた接客ノウハウを分析・共有することで、接客品質の向上を支援
- 3デジタルとリアルを融合させた施策で、顧客のLTV(生涯価値)向上と業務効率化を目指す
リアルな体験価値をデータで最大化
TOPPANが新たに提供を開始する「リアル・トランスフォーメーション(RX)」化支援サービスは、同社が開発した「RXデータ基盤」を核としています。この基盤は、店舗内での顧客と従業員の会話データ、顧客の回遊・滞在履歴、商品の位置情報といった多様なデータを統合・可視化するものです。これにより、これまで感覚的に捉えられがちだったリアルな場の状況をデータに基づいて把握し、課題の発見から改善までのサイクルを高速化させます。
AI時代に「リアル」が重要となる背景
近年、AIエージェントがユーザーに代わって商品を比較・購入する「AIコマース」の普及が予測されています。こうした状況ではデジタル上の体験は均質化しやすく、ブランドの差別化要素として、店舗や営業拠点などでの「リアルな体験価値」の重要性が一層高まると同社は分析しています。一方で、多くの企業では人手不足などの課題からリアルな接点を十分に活かしきれていないのが現状で、今回の新サービスはこうした課題への解決策として提供されます。
AIが接客ノウハウを分析・共有
このサービスでは、「RXデータ基盤」に集約されたデータをAIが分析します。例えば、販売実績の高い従業員の接客ノウハウを音声AIなどで抽出し、他の従業員が学べるナレッジとして展開。これにより、組織全体の接客品質を平準化・高度化し、顧客体験の向上につなげます。また、顧客の口コミといった感性的な情報も分析し、個々の顧客に響く商品の訴求ポイントを見つけ出すことにも活用されます。
デジタルとリアルを融合した次世代の顧客体験へ
データ分析から得られた知見は、具体的な施策の実行に活かされます。基盤の一つとして活用されるトレジャーデータ社のCDP「Treasure Data CDP」と連携し、顧客の嗜好を予測。SNSなどのデジタル施策に加え、DMやサンプル送付といったリアルなアプローチを組み合わせ、顧客一人ひとりに最適なタイミングでアプローチを自動実行します。
TOPPANは、このサービスを小売、メーカー、自動車、金融業界などを中心に展開し、2030年度までに関連受注を含め約50億円の売上を目指すとしています。
引用元:PR TIMES

O!Productニュース編集部からのコメント
DXの次はRXかもしれませんね。AIが購買を代行する時代、リアルな接点での「感動体験」こそがブランドの生命線になりそうです。データ活用でその感動をどう設計・再現するのか、今後の展開が楽しみです。


















