
既存の溶接ロボットに後付けできるAI「SAMURAI Analyzer for Welding」発表
公開日:
株式会社分析屋は2026年9月、既存の溶接ロボットや溶接ラインに後付けできる溶接専門AIソリューション「SAMURAI Analyzer for Welding」をリリースします。溶接中の状態はこれまで人の目で確認しにくく、品質管理は溶接後の外観検査が主流でした。この製品は専用カメラとGPU搭載解析PCを追加するだけで、溶接中の映像をAIがリアルタイム解析します。設備を入れ替えずに導入できるため、より多くの製造現場が品質管理にAIを活用できるようになります。
ポイント
- 1分析屋が既存溶接ロボットに後付けできる溶接専門AIを9月にリリース
- 2溶接中の映像をAIがリアルタイム解析し、変化を数値やグラフで可視化
- 3不良発生時の原因確認や品質保証の説明資料として記録を活用可能
開発背景
溶接はものづくりの安全性と信頼性を支える重要な工程です。しかし溶接中の状態は人の目で確認しにくく、品質管理の主流は溶接が終わった後の外観検査でした。外観検査では不良の有無は分かっても、溶接中に何が起きていたかを後から追うことは難しく、原因究明や再発防止に時間がかかっていました。溶接中を撮影するカメラは存在しますが、アーク光やスパッタ、熱による映像の揺らぎなど、映像を乱す要素が多く、AIが解析対象を安定して捉えることは容易ではありませんでした。そのため高精度な溶接中解析AIは、高額な溶接ロボットや専用設備にあらかじめ組み込む形で提供されることが多く、既存設備を活かした導入には高いハードルがありました。
製品の仕組み
SAMURAI Analyzer for Weldingは、既存の溶接ロボットや溶接ラインに専用カメラとGPU搭載解析PCを追加し、溶接中の映像をAIでリアルタイム解析するソリューションです。AIは溶融池、ワイヤ先端、ギャップ、ビードなど溶接品質に関わる対象を捉え、その形の変化や位置関係を映像・数値・グラフとして出力します。解析結果は記録として保存でき、不良発生後に「そのとき何が起きていたか」を見返したり、条件変更前後で状態を比較したりすることができます。必要に応じて、PLCなどの制御機器やパトライトなどの通知機器との連携も可能です。AIが異常の兆候を検知した際に設備へ信号を送ったり、ランプで知らせたりする使い方を想定しています。
主な機能
この製品は、溶接中の状態を「見える・測れる・残せる」品質情報へ変えます。まず「見える」では、専用カメラで撮影した映像をAIで解析し、溶融池やワイヤ先端など溶接品質に関わる対象を確認しやすくします。次に「測れる」では、AIが捉えた対象の変化を数値やグラフとして出力し、熟練者が経験で判断していた変化を条件変更前後の比較や異常兆候の確認に活用できます。そして「残せる」では、溶接中の映像と解析結果を記録し、原因確認・条件調整・再発防止・品質保証・監査対応に活用できます。溶接品質管理を、担当者の記憶や経験に頼るものから、映像とデータをもとに確認・説明できるものへ変えていきます。
想定する現場と今後の展開
SAMURAI Analyzer for Weldingは、溶接品質が安全性や信頼性に関わる製造現場での活用を想定しています。自動車部品、産業機械、建設機械、インフラ関連部品など、安全部品・重要部品を扱う現場や、不良発生後の原因確認に時間がかかっている現場、品質保証を強化したい現場、カメラや画像AIを試したが活用まで進められていない現場などが対象です。主な利用部門は、生産技術部門、品質保証部門、研究開発部門、DX推進部門です。今後の機能として、異常発生前後の映像・解析結果を自動記録し、後から振り返れる「溶接ドラレコ」機能の開発を進めています。なお、後付け環境でのリアルタイム解析を支える関連技術について、特許を出願中です。
Q&A
Q. SAMURAI Analyzer for Weldingとは何ですか?
A. 既存の溶接ロボットに専用カメラと解析PCを追加し、溶接中の映像をAIでリアルタイムに解析して品質情報を可視化・記録するツールです。
Q. 既存の溶接設備でも導入できますか?
A. はい、設備の全入れ替えを前提とせず、今ある溶接ロボットやラインに後付けできる設計です。
Q. 解析結果はどのように活用できますか?
A. 不良発生時の原因確認や条件調整、再発防止、品質保証の説明資料、監査対応などに活用できます。
関連リンク

O!Productニュース編集部からのコメント
溶接中の映像を後付けカメラで解析できるの、設備入れ替えなしで助かりますね。品質保証担当が原因調査で溶接記録を探す時間が減りそうです。
引用元:PR TIMES
この記事の著者
O!Productニュース編集部
